あなたが見つけた

物語の中の司法書士

Shihoshoshi in novels

はじめに戻る

[Entry number 005]

写真は本文と関係がありません。
Entry nubmer 005 紹介者
多田宏治
著者
宮部みゆき(みやべみゆき)
題名
魔術はささやく
出版社
新潮社
内容
それぞれは社会面のありふれた記事だった。一人めはマンションの屋上から飛び降りた。 二人めは地下鉄に飛び込んだ。そして三人めはタクシーの前に。何人たりとも相互の関連など想像し得べくもなく仕組 まれた三つの死。さらに魔の手は四人めに伸びていた・・・・・。だが、逮捕されたタクシー運転手の甥、守は知らず 知らず事件の真相に迫っていたのだった。日本推理サスペンス大賞受賞作。 (同書「裏表紙」より)

登場場面
  宮下陽一の家は鉄筋三階建のビルで、一階が事務所になっていた。彼の両親は共同で司法書士
事務所を開いているのだ。看板の下の「登記手続き一切・不動産鑑定もいたします」という文字
と、その横の緑豊かな町並みの絵は、どうやら陽一の手になるものらしい。
  陽一の母親は、彼とよく似たきゃしゃな身体のひとだった。案内されたのは三階の奥の部屋で、
ドアの脇には陽一の作品がおさめられた額がかけられている。
  ノックすると、小さな声が答えた。
「どなたですか」
「つるさんはまるまるむし」
ドアが開いた。陽一の、もう泣き出しかけている顔がのぞいた。
(同書文庫本216ページ〜217ページ)

BackNext