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13年度合格者のみなさんへのお祝いのメッセージ

このメッセージは、平成13年11月30日大阪における受験予備校合格祝賀会における挨拶に加筆修正を加えたものです。


                      司法書士 長谷川 清


お祝い

平成13年度の司法書士試験合格者の皆さん、合格おめでとうございます。ひとことお祝いの言葉を申し上げたいと思います。いうまでもなく、合格証を手にされたことであなた方の夢が終わるわけではなく、まさにこれからが人生の本番であると申し上げたいと思います。

司法書士制度は、現在大きく変わろうとしているように思います。それは実は司法書士制度だけのことではなく、社会全体が大きく変わろうとしていることにほかなりません。皆様方はこの変革の時代に、遭遇したということを大いに喜ぶべきなのであります。変化はチャンスであるといいますが、大きなビジネスチャンスの時代があなた方を待ちかまえていてくれていると思うのであります。

しかし、残念なことは、私たちは法律家であり、あなた方も又法律家を目指そうとしているということなのであります。法律家という肩書きを背負って生きる覚悟をした者にとって、経済的利益のみを追求していくという生き方、そしてそこから得られるであろう経済的満足の幾分かは求めてはならないのであります。それは、私たち法律家に課せられた宿命なのであります。

現在、司法書士をとりまく環境の変化は3つあると考えております。
一つは、簡裁代理権取得に象徴される訴訟代理事務という新しい世界への進展であります。
二つは、規制改革に象徴される業務の自由化の潮流であります。
三つは、IT社会への対応の問題であります。

私たちに身近な分野でいうならば、債権譲渡登記はすでにオンライン申請が実施されております。明年4月施行が予定されています、商法改正においては、電子株主総会議事録、電子取締役会議事録等の導入があります。それらに伴い、商業登記法では添付書類としてそういった電子的記録を添付するという改正、これは正にFDなどで添付せざるを得ないわけですが、そういった改正も予定されています。
そのような状況を考えれば、わたしたちは、このような電子認証、電子署名という技術をも修得していく必要があります。

他方、簡裁代理権の導入は、現在登記における双方代理を基調として、紛争の予防的担い手として職務を遂行している司法書士制度に一方代理という職務を取り込むことになります。
ここにおいて、わたくしは21世紀の新しい司法書士像を提言する必要を強く感じている者であります。つまり過去において、司法書士はイギリスのソリシター、弁護士型の法律家を目指すべきか、フランスのノテール、公証人型の法律家を目指すべきかという議論がありましたが、私は司法書士という職能は、双方代理を基調としながらも、依頼者のニーズや事案の性質等によっては一方代理をもおこなうという、ソリシター型でもノテール型でもない、あえて言うならば日本型独自の法律家であると申し上げたいと思います。それは、弁護士職能とは決定的に異なる、日本独自の法律家であるということであります。

このように、非常に激しい変革の時代に司法書士試験合格というパスポートを手に入れられましたことは、本当にすばらしいことであり、今後の皆様方の活躍を大いに期待するものであります。

なお、司法書士会では新人研修会を開催いたしております。試験合格で十分にその能力は担保されているわけでございますが、さらに実務的知識その他司法書士として必要不可欠な知識、技能の修得の場として是非受講をしていただく必要があるものと考えております。近司連の研修ではわたくしは「司法書士とコンピュータ」という講義と「インターネットと司法書士」というゼミを担当いたしますので、またお目にかかる方も多いかと思います。

わたくし共は皆様方のご入会を心よりお待ちしており、共に司法書士として活動をして参れることを心待ちにいたしております。
合格者の皆様、本当におめでとうございました。




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